組織切片を用いて組織における細胞レベルでの目的タンパク質の局在を調べることが可能です。
免疫組織染色の実績の無い抗体を使用する場合には、別途の費用にて、抗体濃度・不活化処理などの条件検討から対応が可能です。
パラフィンブロック、凍結ブロックから薄切した切片だけでなく、細胞塊などのホールマウントサンプルも対応可能です。
免疫組織染色に使用する抗体は、お客様からご提供を頂くか、こちらで購入の手配をして実費請求で対応をさせて頂きます。
サンプル調製方法
- 固定法(組織サンプルの調製法)
組織サンプルの固定法としては、パラホルムアルデヒド固定、グルタルアルデヒド固定、アルコール固定などが一般的ですが、一次抗体の種類によっては固定法を検討する必要があります。
タンパク質の分解を防ぎ、組織の形態を維持するためには、組織を取り出してから速やかに固定を行うことが重要です。また固定液の浸透を良くするために、組織を裁断する必要もあります。また低温下での長時間固定(4℃、12時間等)や固定液の液交換も重要です。
- 抗体について
◆ 一次抗体について
まず特異性の高い抗体を選ぶのが一番のポイントです。
ウエスタンブロット解析で使用可能な抗体が免疫組織染色に必ずしも使えるとは限りません。
免疫組織染色に実績のある抗体をお選びいただくのが確実です。
◆ 二次抗体について
蛍光抗体もしくは酵素抗体をお選びください。
- 検出法について
◆ 蛍光
多重染色が容易ですが、長期保存には向きません。シグナルがシャープで、細胞内でのタンパク質の局在を調べるのに適しています。
◆ 発色
保存性が良いですが、シグナルが拡散してしまうので、組織全体でのタンパク質の分布を知るのに適しています。
リスク
本分析を実施の際には、組織に応じたポジティブコントロールの分析を同時に行います。
コントロールで染色が見られているにも関わらず、目的タンパク質のシグナルが確認されなかった場合には、
タンパク量が検出感度以下であるとして結果を報告いたします。
上記の場合も、分析費用は請求させていただく事になりますので、あらかじめ発現量の低いタンパク質である場合や
使用する抗体に免疫組織染色の実施例が無い場合等は、十分にご検討ください。